不器用なあの子は、今日も一宮くんに溺愛されている。




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『おい、一宮。お前何笑ってんだよ』


『んー?瀬戸キャプテンには内緒です』


『いや隠すな、分かってんだよ。あいつだろ、南野に手振ってたんだろ?ハハッ、あいつさっき敬礼してなかったか?』


『うわ、やだ!ダメダメ見ないでください!俺のです!さっきのあの可愛いポーズは俺のです!』


『南野の父親って、確かバスケの選手だったよな?しかも結構有名な』


『……はい。俺が唯一憧れている選手の娘さんです。まぁ、それとこれとは関係ないんですけど』


『つーかお前ホント緊張ってモンをしないのな?』







―――だって、瀬戸キャプテン。

俺、たった今緊張なんてしている場合じゃくなったんですもん。





伊都ちゃん。


正直今ここにキミがいることは予想外だったんだけど。




だけどもう、そんなこと言ってられないよね。

10年ぶりに、いいプレイを見せられるように―――……頑張るよ。


キミの視線を、ずっと独り占めできるくらいに。



だから、さ。



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