真実ちゃんの、いつもより少し高い声が耳に広がる。
私達が通う章栄高校と同じ地区にある、他5校が合同で行っている練習試合の観戦に一緒にどうかというお誘いに、少なからず胸が躍ってるのはきっと……その試合に律くんが出ると聞いたから。
試合をしている姿を初めて直接見られるこの機会。
《夕方から練習試合が始まるらしいんだけどね!一緒にどうかなって!》
「い、一緒に行きたいです!あの、夕方学校で待ち合わせでいいですか?」
《やったー!うんうん、また詳しい時間はあたしの彼氏が教えてくれると思うから、伊都ちゃんにも連絡するね!》
「ありがとうございます!ではまた」
お互いに電話を切ってもまだ、何故か私の胸の高鳴りはおさまらない。
10年ぶりに、彼のバスケが見られる。
記憶も曖昧なほどにぼやけた律くんの、あの姿がもう一度見られると思うともう、いても立ってもいられなくなった。



