* * * *
「伊都ちゃんおはよー!」
「わ、おはよう真実ちゃん。って、真実ちゃん目の下が少し……」
「大変だよ伊都ちゃーん!明日のテストが怖いよー!怖くて夜も眠れないよー!」
「もしよかったら、今日一緒に町内の図書館で勉強しますか?」
登校してすぐ、下駄箱で居合わせた真実ちゃんの顔が途端に明るくなっていく。
私よりも20センチ近く身長差がある真実ちゃんはとても小さくて、それでいてすごく可愛いらしい。
少し癖のあるふわっとした髪を2つに束ねている彼女は、今日もカバンに彼氏とお揃いで買ったんだと嬉しそうに言っていた小さなクマのぬいぐるみが揺れ動いていた。
「ほ、本当に!?救世主ー!じゃあじゃあ今日カフェで新作のコーヒー奢るね!」
「そ、そんな!何も奢ってもらうような大層なことじゃないですよ」
「―――南野さァァァアアアンンッ!」
「わああ!」
「ちょっ、ちょっと!?伊都ちゃん!?大丈夫!?」



