「"律くん。ずっと伊都のことが大好きだったのよ?"」
「え、え!?」
「ほんと、懐かしいわね」
「なっ、え、ちょっと……えぇ!?」
慌てふためく私とは正反対に、畳んだばかりの手拭きタオルを手に持ってゆっくりと立ち上がるお母さん。
「律くんと私、小さいころから知り合いだったの?」
あぁ、でも言われてみれば確かにあの頃仲の良い男の子が数人いた……と思う。
クラブの中でも私と同じ一番の年下で、まるでチーム内の末っ子のようなポジションだった子がいた。
そして何故かいつも私の目の前で顔を赤くしながら、それでも毎日家まで練習に行こうよって誘いに来ていた子。
もしかして、その子が……律くん?
「お、おおおお母さん!こ、この子今私と同じ高校にいるよ!」
「あらそうなの?でもまぁ、伊都が通っている高校はバスケが強いって有名じゃない?そこに律くんが入学して来てもおかしくない話でしょう?」
「し、しかも最近よく話すの!」
「そりゃあ、同じ学年なんだし話くらいするでしょうよ」



