真実ちゃんが手伝ってくれたおかげできれいになった辺りを見回していたとき、体育館の入り口から颯爽とやって来たのは、聖央高校のバスケ部のみなさんだった。
中でもとりわけ大きな身長の瑠衣くんは、その集団から抜けて私の目の前で足を止めた。
「アンタまたさっき転びそうになってただろ。律に助けてもらってたし」
「い、いえ。それはホントたまたまで、」
「ま、いんじゃねーの?アイツは俺らを見捨ててまでアンタのところに行ったんだし」
「……なんの、ことですか?」
「嘘、マジか。アイツ何も話してないのか。結構奥手なところがあるのなー」
「ど、どういう」
「でもな、律のその判断が間違ってたってこと。今日それを後悔させてやるよ」
「……っ」
「だからアンタも今日、ちゃんと見てなよ」
一向に話の内容が見えてこないまま、瑠衣くんは私の肩にポンッと手を置いて、律くん同様に控え室に向かって去っていく。
"アイツは俺らを見捨ててまで"って、一体どういうことなんだろう。
もしかしたら、以前律くんが「この学校をある程度選別して入学した」と言っていたことと何か関係があるのかもしれない。
どちらにしたって、私がどんなに1人で悩んだところで正しい答えは出ない。
だから大きく息を吸って、気持ちを切り替えて、それから――。



