キョトンとした顔でそう言った真実ちゃんの言葉を聞いて、不思議に思ったのは夕夏さんのこと。
律くんと付き合っているということを教えてもらったあの日、夕夏さんは確かに『この部活は恋愛禁止だから誰にも言わないで』と言っていた。
それとも律くんは特別メディアに出る機会が多いからダメなのかもしれない。
どちらにしても、私は今日決死の覚悟でここにやって来たんだ。
だから――。
「伊都ちゃん!荷物全部降ろせたよ!あとは中に詰め込むだけ!」
「あ、ありがとうございます真実ちゃっ、」
お礼を述べながら手に持っていた荷物を中へ入れようとした途端、下に置いてあった何かに躓いて、身体は一気に反転し始める。
あぁ、また転んでしまう。
部員のみなさんの荷物だけは守らねば!



