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無心になってやるべきことを熟して、バス停に向かおうと校門を出るとすっかり空は暗くなっていた。
等間隔に立ってある電灯が、辺りを隈なく照らしてくれる。
「――伊都?」
「へ!?え、は、悠太くん!?」
次のバスの時間を調べながら、真っ暗になる前には帰ろうと大きく足を前に出したその先に、落ち着いた声で私の名前を呼んだのは……悠太くんだった。
あまりに予想外だった彼の登場に、私はタタタッと早足に駆け寄る。
「おぉ、タイミングピッタリだな」
「ど、どうしたの!?」
「おばさんの店の買い出しのついでに、伊都の学校に寄ってみただけ」
「うそ……!ありがとう悠太くん!あ、荷物持つよ!ごめんね、もう暗いのに」
「いいよ。つーかお前の方が顔真っ赤じゃん。寒いんだろ」



