不器用なあの子は、今日も一宮くんに溺愛されている。










県内でも屈指の強豪チームが揃うという中学校へ推薦で入学した律くんは、そこでミニバス時代からずっとライバルだと称されていた瑠衣くんに出会った。



どんなときでも《ライバル》と言われ続けた2人が、突然同じチームの一員として動くことは大変なことだったけれど、練習を積み重ねていくうちに彼らは見事3冠連覇を達成し、最後の1年は無敗をキープし続け、《最強コンビ》としてその名前を塗り替えることに成功した。







だから誰もが期待した。


この2人は高校に上がっても同じチームで躍動するのだろう、と。



誰もが応援していた。


様々な偉業を達成した、この最強コンビを。











「――でもね。俺にはバスケ以外にも、大切なモノがあってね」


「……大切な、モノ?」