せっかく太陽もハッキリと顔を出してくれているというのに、それに負けじと冷たい風を吹き荒らす12月の寒さに手が悴んだ。
「――あの、第2体育館ってどっちッスか?」
「ぎゃっ!」
早く戻ろうと素晴らしい早さでタオルを取り込んでいたそのとき、何の前触れもなくうしろから掛けられた声に驚いて、見事に足は縺れる。
このままだと前と同じように倒れてしまう、と考えているうちにどんどん身体は傾いていく。
……違う。
以前は転ばなかったんだ。
だって律くんが助けてくれたから。
「おいおい、危ねぇなアンタ。大丈夫かよ」
「あ、だ、大丈夫です」
「ハハッ。俺に感謝、だな」
間一髪のところで思いきり腕を引き上げてもらって、どうにか最悪を逃れた私は咄嗟の出来事に理解していくのがやっとだった。
ヘナヘナと力なく座りながら声の持ち主を見上げると、そこには私よりも20センチ近く大きな背丈に、ほど良い筋肉質な体型の男子が1人、目の前に立っている。
そして彼が羽織っているジャージにはハッキリと『聖央高校籠球部』と書かれていたから思わず意識して身構えた。
「アンタ見た目にそぐわずドジだな」
「え、あ、あの、助けてくださってありがとうございました!」



