「おばさんから聞いたよ。腹、痛いんだって?」
「え、あ、うん少しね。でももう平気!」
「伊都、ホントは痛くないだろ」
「!?」
「お前気付いてないだろうけどさ、昔から何かから逃げる口実は全部腹痛なの知ってる?」
そう言われた瞬間に、スッポリと頭まで被っていた掛け布団を自ら剥ぎ取って、横に座っていた悠太くんの方へゆっくりと振り向く。
全然気付いてなかった。
悠太くんは一体いつからこのことを知っていたんだろう。
「お、お母さんだけには言わないで?いらない心配させたくないから」
「……分かった。じゃあ代わりに俺に話せば?」
「で、でも悠太くんだって試合近いし、部活も大変なときにこんなウダウダと暗い話は聞かせられないよ。それに全然大ごとでもないから」
「ハハッ、相変わらず伊都は人の心配ばっかだな。俺と伊都の仲だろ?」



