〜翌日〜

 殿下の執務室に入りました。いつもの側近の方がお茶とお菓子を出してくれました。

 私の好きなナッツを使ったお菓子やベリー系のケーキまで……茶器も私の好みなのです。

 どうしてこうも私好みの物をプレゼントしてくれたり、お茶の用意してくださるのでしょうか? まるで私の好みを熟知しているような?


 殿下は私と向かい合い顔を見ると緊張すると言う事で、先日のように隣に並んで座りました。


「殿下、」

「今まで通りに私の事は名前で呼んでほしい。セリーナには名前で呼ばれたいんだ」

「ジェフェリー様……」


 相変わらずこちらを見ませんが、会話は成り立つ様になりましたわね。どうやら嫌われてはいない様ですから。


「……セリーナから会いたいと言われて嬉しかったよ」

 声が小さいけれど隣に座っていますからしっかりと耳を傾ける事にします。


「その事でジェフェリー様にお話があります」