「学園はどうだ? 平民などと言われ嫌がらせされていないか? うちは爵位はないが平民としては上級だ、そんじょそこらの家とは格が違う。だから優秀なお前が王立学園に行けたんだ」

 上級市民ってお父様が言うけれど、そこら辺の普通の平民も学園にはいるから、一緒くたにされたくはない。という事。


「学園では殿下が世話役をしてくださっています。とっても良くしてくださるんですよ。優しい方なんです」

 上級市民には殿下が手ずから世話をしてくれるんですからね!


「おぉ! 殿下が! さすが我が娘!」


 自慢の娘よね。ジェフェリー様とお近づきになれたんだもの。


「とても良い方ですのよジェフェリー様。サロンへも特別に呼んでくださって、それも二度もよ?」


「なんと! いや……しかし殿下には婚約者がおられたではないか! まずいのではないか? 確か侯爵家のお姫様だったな。流石にうちが金持ちだとしても貴族で侯爵家ともなると太刀打ちできんな……」


「あら? だって殿下と婚約者は愛がありませんもの。家同士の繋がりですよ。だから私の世話役もしてくださるのでしょう? 必要以上に。ふふっ」


「そうなのか! 愛妾でも良い。お手付きになるだけでも……」