なんだ、世話役をしているあの娘か。はぁっ、朝から煩いな。そろそろ入学して二ヶ月か……。早くセリーナに気持ちを伝えないと、デビューに間に合わない。


 可愛いセリーナ。この溢れる気持ちを受け取ってくれ!




「ジェフェリー様? 聞いておられました?」


「なんだ?」


「また誘ってくださいね!」


「……あー、機会があれば」


「待ってます!」

 そう言ってスキップをして去っていくジュリアナ。


 お茶か……。セリーナのためを思って用意した茶器、あれを世話係の娘に使ってしまったのだからセリーナに使わせるわけにはいかない! 新しいものを用意しなくては。セリーナ好みの新作があれば良いのだが。