「あら? ジュリアナ様、ごきげんよう。どうかされまして?」


 先日の件は誤解だったと揉めた貴族の令嬢達が謝ってきたから許してあげたの。

 貴族が平民に謝るなんてね! 許してあげないといけないものね……いつも気取っているあの貴族の令嬢がよ? ざまぁ無いわね。学園は身分なんて関係ない。殿下だって一生徒なんですから。


「えぇ。お茶に誘われましたの。ジェフェリー様のサロンへ……」


「……あら。そうですの。殿下からですか?」


 不思議そうな顔をする令嬢。それもそのはずジェフェリーは真面目で浮気をするような人柄ではないと多くの貴族がそう思っている。