「お茶に誘えましたか?」

 執務室に戻り椅子に腰掛け机に向かった。するといつものように側近に声を掛けられた。


「いや……よくわからないんだが、あの女子生徒が泣いていて教室から強引に連れ出されたんだけど、セリーナと目が合った。久しぶりだったよ! 嬉しいものだな。目が合うのは。セリーナは可愛すぎて尊い」


「連れ出されたって……三ヶ月の間だけの世話役ですよ! 世話役だとしても距離感を持って接してくださいね! 変に誤解を招くような態度を取らない事! それと! セリーナ様とお話をしないのであれば、単なる付き纏い事案となります。お気をつけください。気持ち悪いですよ」

 はぁ。とため息を吐く側近の一人。



「せっかく勇気を振り絞ってセリーナに話しかけようと教室へ行ったのにあの女子生徒に邪魔をされてしまった……」






「へたれ……」



「何か言ったか?」



「……いいえ」

「そうか……」