馬車の中には側近と侍女もいる。
イチャイチャする空間に耐えきれず外を見る。私は空気だ! 空気! 空気! と侍女は耐えていたのだが、空気の読めない側近の一人が
「よかったですね。セリーナ様のお顔を見てお話が出来るようになって!」
急に恥ずかしくなるジェフェリーとセリーナ。
「いや、まだ緊張はする」
「とっとと殿下がセリーナ様に告白しておけば、こんな事件も起こりませんでしたからね! これからは仲良く国の手本になるようなお二人で居てください!」
「「……はい」」
その後ジェフェリーとセリーナは結婚し、めでたく子宝にも恵まれ、おしどり夫婦として名を馳せた。
ジュリアナは父親と合流し、結果親子喧嘩の末、大暴れしたことから国外追放となった。
「私は王太子殿下の元恋人よ!」などと追放された国でも言っておりその後の行方は分からないままだった。
【完】



