その後ジュリアナは学園の門の外の木陰に隠れていた。ある馬車が通るのを待っていた。
「きた! セリーナ様の馬車」
セリーナの家の馬車に向かって思いっきり投げつけた。水にたっぷりつけて準備万端だ!
投げたボールは馬車に的中し、ドンっ! という衝撃が走った。
「何事だ!」
ジュリアナ側から見えないが、護衛騎士が出てきてジュリアナはすぐに捕らえられた。
「まさかリークされた情報が事実だとは……念のため警備を強化しておいて良かった。あ! セリーナは見ちゃダメだよ!」
ジェフェリーが馬車から降りて現場を確認している。
「まさか王太子と婚約者が乗る馬車に、害を加えようとするとは……命知らずな。牢に、いや、王都から追放、二度と足を踏み入れないようにしてくれ。家族がいるのなら家族も連帯責任とする。また暴れるようならば、国外追放とする。この件に関しては陛下もご存知であり私が一任されている」
「「「「「はっ!」」」」」



