「セリーナ大丈夫か? 痛いところは?」

 王宮で手当てを受けるセリーナ。足を捻っただけなのに王宮に連れてこられるとはなんとも心配しすぎなような気がしますわね。

 教室から馬車まではジェフェリー様に運んでもらいましたし、馬車を降りてもそれは変わらずでしたの。

 医務室に連絡が入っていたようで、王宮の医師様が待機していました。大した事ありませんし一人で歩けると言ってもジェフェリー様は離してくれませんでした。


「えぇ。ちゃんと手当てをしていただきましたし、数日安静にしていれば問題ないと言われましたもの」


 足首と手首には痛々しく包帯が巻かれています。固定すると言う意味も含めての処置ですが、少々大袈裟ですわ。


「利き手が使えないのは不便だな」

 ジェフェリー様が私の座っているソファの隣に腰掛けました。とても触り心地の良いソファです。