「私達って……」


 変な汗が出てきた……学園長は確かに品格が備わっている感じはするけど……



「あぁ、知らなかったのか? それは君が不勉強なせいだな。特には驚かない。勉強ができるわけではないものな、君は」

 ニヤリと笑う学園長。ちょっと! 怖いんですけど? そんなに身長が大きい訳じゃないのに……大きく見えるというか圧? が……


「っ! 私は優秀だから入学出来たんです!」

 学園長は失礼な人ね! ここで引いていられるものですか! 不勉強って! うちは裕福で家庭教師も付いていた。私が不勉強と言うなら家庭教師が悪いのよ!


「まだ分かっていないのかい? 平民の中でも格が違うというフロス商会が、そこそこの金額を寄付してきたから入れてやったんだよ。平民の優秀な女子生徒を来年から増やし、その世話役を君に頼もうと思っていたのにすっかり当てが外れた。勉強については学園で真面目に向き合えばなんとかなるレベルだろうと踏んでいたが、ダメだったな。この学園に君の学力が足りなかったんだな。授業もついていけなかったんじゃないか?」


 学園長は机の引出しから一枚の紙を出してきて私の前にスッと置いた。それは前期の試験結果で……私の名前は……え? 下から五番目? 嘘でしょ! だってちゃんと答案は埋めた!