「セリーナはすぐにイミテーションだと分かったんだね」

 ジェフェリー様に問われました。


「素敵なデザインでしたわ。本物なら王妃様が持つ様なとても貴重な品物ですわね」

 大小のエメラルドだけではなく、サファイヤもふんだんに使われていました。

「確かに……あの娘はこのような騒ぎを起こした事でこれから学園で肩身の狭い思いをするのではないだろうか。貴族の学園で問題を起こし、しかも王族の婚約者に楯突いたのだから。しかも冤罪だ」

「ジュリアナ様に悪気はなかったのだと思います。私もジュリアナ様に対する配慮が足りなかった様ですわ」

 私がもっと穏便にすませていれば、こんな騒ぎにはならなかったはず。私はまだまだ未熟。この件でジェフェリー様の婚約者としてダメ出しをされてもおかしくはない。