「? それはおかしいですわね……西の国のお妃様は亡命などしておりませんもの。民を見捨てる様な方ではありませんわよ」 「何を知っているの知りませんが、そう言う由来があっての、」 「あり得ませんもの。まず先の大戦と仰いましたが、先の大戦は西の国は関係ありませんでしょう? この細工を見る限り最近のデザインですし、由来とおっしゃるには新しすぎますわ」 「私見でものを言わないで! 泥棒のくせに! まずは謝りなさいよ!」 「セリーナ、ちょっと見せて」 髪飾りを手に取りじっと見るジェフェリー。