バレンタインはとびきり甘く。

それでも、なんとかやり切り放課後。

しばらくはみんな教室でおしゃべりをしていたけど、三十分もすればみんな帰宅したり、部活に行ってしまった。

そう、運命のとき-。

もうすでに、高橋くんは待っていた。

彼の見つめる視線の先はグラウンド。

そして、私に気づいた途端にふっと笑った。

まだ気持ちも伝えられていないのに、心臓が一気に跳ね上がる。