きっとこの気持ちはどんな形であっても伝えられるはず!


意気込んだ私は、チョコマフィンを大切に抱えて教室を出た。


休み時間はまだまだあるから、頑張って先輩を探そう。


「藤堂先輩!どこですか~!」


先輩の教室、屋上、運動場、空き教室…粗方探したけど先輩は見つからない。


校内中を駆け巡っている途中で何回か告白場面に遭遇した。置いて行かれたように、焦りだけが募っていく。


「…ここにもいない」


何度目かのため息をこぼしかけた時、中庭で数人の男子と談笑する先輩が目に留まった。