私に残された365日はとても、輝いていた

「俺の方が断然汚い……」

伊藤くんの部屋はとても綺麗に整理されていて、壁には私の好きな歌手のポスターが貼ってあった。

「伊藤くん、この歌手好きなの?」

「え?あぁ、うん。小学生の頃からずっと好きなんだ」

「そうなの⁉︎私もなの!」

思わぬ所で同じ歌手が好きな人を見つけることが出来て、つい興奮してしまう。

最初に伊藤くんも音楽聴くのが好きって言ってたけど、まさか同じ人が好きだなんて……っ!

「まじ⁉︎この歌手ちょっと昔の人だから知ってる人初めて見た!」

「私も!」

伊藤くんと好きな歌手が同じなの嬉しい……!

「あ、これ初回限定版のアルバムだ!」

「そうそう。発売日前に買いに行って無事特典もゲットしてきた」

いわゆるフラゲってやつ?と言いながら伊藤くんは、にししっと笑う。

「いいな、私これ間に合わなくて買えなかったんだ……」

私が行った時にはもう売り切れていて、買うことが出来なかったアルバム。

もちろん通常盤のを持っていたけど、ずっと推していた身となると初回限定版が欲しかった。

「よかったらこれ、持って帰って見ていいよ?」

「え⁉︎いいの?」

「もちろん!同じ歌手が好きなんて運命みたいだしさ!いっぱい共有しようよ」