「目、閉じて?」


その優しい声に心臓が飛び出そうなくらいドキドキして。

私は言われるがまま目をギュッと瞑った。



キス以上のことなんかしたことなくて……何されるんだろう?

お触りって何?

手を繋いだり頭を撫でてくれるのはお触りじゃないの??



暗闇の中いろいろ考え込んでいると、笑い声が聞こえたような気がして。

ゆっくりまぶたを上げてみた。


するとクスクスと小さく笑っているゆうくんがいて。

「どこでそんな事覚えてきたの?」



か、からかわれた……!


「ひ、ひどいっ!!」


悲しくなんてなかったけど、恥ずかしすぎてポロッと涙が出てきた。



そんな私を見てゆうくんは目をまん丸にして驚いたんだ。

「えっ、待って。ごめん」


ギューッと包み込むように私を抱きしめる。


「泣かせるつもりはなかったんだ」