その甘さ、毒牙につき


言われた通りに進んでいくと、「瑞樹」と書かれた高そうな表札を発見。



「ここ?」



「そうそう。今開けるから」



カバンから取り出したカードキーをドアにかざして、当たり前のようにドアを開けた。



「どーぞ?」



「お、おじゃまします…」



玄関に入ると、ピカピカの床とセンスのいい壁が出迎える。



「一応スリッパあるけど、履く?」



「借りてもいいの?」



「うん、いーよ」



そして靴箱から取り出された、これまたオシャレなスリッパ。



「ここがリビングね」



そのまままっすぐ行くと、想像していた通りの眺めが広がっていた。