その甘さ、毒牙につき


私だけ置いてけぼり……。



なんとなく疎外感を感じ始めていたら、西条くんが「まぁまぁ」と瑞樹くんをなだめるように肩を叩いた。



「ここで話すのもなんだからどこかでお茶しない?2人とゆっくり話してみたいな」



「え…?」



それって、私と瑞樹くんと西条くんの3人でってこと…だよね?



その図を想像して、和やかに話す3人の姿が目に浮か……ばないから!!



「き、今日はちょっと瑞樹くんと約束があって…せっかく来てくれて悪いんだけど、また今度でもいいかな…っ?」



約束なんかないけど、一緒に帰るという約束はもうしてしまった。