その甘さ、毒牙につき


…ほんとにカップルなんだなぁ。



なんて、しみじみ感じてしまう。



芽奈からは聞いていたけど、幼なじみということもあってか、その動作がとても自然だ。



そんな涼太くんに芽奈も目をハートにしていて、もう完全に2人の世界となっている。



…これは、私たちお邪魔かな?



まだ言葉も交していない西条くんとアイコンタクトをとり、この場からそーっといなくなった。



『今日はありがとう。もう遅いから先に帰るね』



とメッセージを芽奈に送り、店を後にした。



西条くんはというと、私の隣に並んでにこりと微笑みながらペースを合わせてくる。