その甘さ、毒牙につき


「きっ…!?ば、バカ…!何言ってるの?!そんなことあるわけないじゃん!!」



思わず飲んでいた水を吹き出しそうになり、芽奈を軽く睨む。



人のことだと、すぐにこういうこと言うのはどうかと思う。



自分はあまり話さないのに…!!



「あはは、ごめんごめん」



「ふんっ…」



ぷいっとそっぽを向くと、少し申し訳なさそうに「ほんとにごめん」って頭を下げた芽奈。



「ほら、そんなムスッとしてると可愛い顔が崩れるよ?」



「誰のせいだと思って…それに、別に可愛くないもん」



「あー出た無自覚。これだから自覚無し子ちゃんは…」