その甘さ、毒牙につき


そんな決意を胸にそう返すと、「ふーん?」ってまた食べ始めた。



納得したんだかしていないんだかはさておき、さっきから気になっていたことを口に出す。



「ねぇ、芽奈。その指輪…どうしたの?」



芽奈の右の薬指に光る小さなシルバーの指輪。



朝は気づかなかったものの、ずっと一緒にいたらさすがに気がついた。



昨日はしてなかったのに。



「あ〜…コレ?実は…付き合うことになった」



食べる手を止め、恥ずかしそうに手をモジモジさせる芽奈に、一瞬思考が停止した。



「…え、え?」