その甘さ、毒牙につき


「ふっ、ももらしーね」



「人ごとだと思って……」



「…そうでもないと思うよ」



意味深な瑞樹くんのセリフに、ピクっと肩が跳ねる。



「そういうところも含めて大好きだからね」



「っ…?!」



爆弾が落とされたような破壊力。



「僕しか見てないってわかる目とか、声とか…やめてって言いながら、僕を求めてくるところも…ほんとに可愛い。他の誰にも渡したくないくらい、好きで仕方ないんだよ」



次々と落とされる甘いセリフに、胸がキュンと鳴る音がして。



ぎゅっ、って心臓を鷲掴みにされる。