でも、3年間同じクラスだったからそれでもいっかと前向きに過ごしていた


クラスの違う透悟には悪かったけどな


「ねぇ〜、聞いてるの〜?」


さっきから俺に話しかけてるのは見知らぬ女の人


ずっと俺の隣にいるから香水の匂いがものすごい


「おれ、チョコとか興味無いっす」


まだ心のどこかで乃愛瑠ちゃんが好きな自分がいた


「そんなこと言わずにさぁ〜」


右腕に自分の胸を押し当ててくる女の人


「おれ、好きなやつからしか貰わないし、好きなやつとしか交換したくないから、俺帰ります」


俺は椅子に置いていたカバンを掴むと会計を済ませて足早に駅の方向へ歩いていく