「そう。今更って気がするけど・・・。」
「お気持ちはわかりますが、IT企業といっても、当たり前ですが、働いているのはあくまで人間です。会社に対する思いや仕事に対するこだわりといった人間としての感情を無視して、物事は進んでは行かないと思います。」
訴えるような七瀬の言葉に
「そっか、営業マンらしい視点だね。」
答えて、愛奈はふっと笑みをこぼす。
「いえ、私も少し出過ぎたことを・・・。」
「そんなことないよ。さすが、先輩のバディだね。」
「副社長・・・。」
「私の方は、いつでもスケジュ-ル調整するよ。出来たら明日か明後日には時間を作ろう。菜穂、いい?」
「はい。」
「かしこまりました。私もすぐに、氷室と相談いたします。」
「よろしく。」
自分の言葉に愛奈が頷いたのを見て、七瀬はこの場から圭吾に連絡を入れた。もちろん、緊急を要する案件と判断したからだ。既に帰社して、執務室に居た圭吾がツ-コールで電話に出ると、七瀬は状況を報告する。
『話はわかったが、明日明後日はスケジュ-ル的に厳しくないか?』
圭吾の答えに
「しかし、このことを先延ばしすることは絶対に得策ではないと思います。」
七瀬は声を励ます。
『ちょっと貴島に替わってくれないか?』
圭吾の言葉に、七瀬はスマホを愛奈に手渡す。一瞬、浮かべた笑みをすぐに引っ込めて、愛奈はスマホを受け取ると
「お電話、替わりました。」
と声を上げる。それから2人は少しやり取りしていたが、やがて愛奈がスマホに戻して来た。七瀬がそれを耳に当てると
『七瀬、明日の夜の会食を変更するしかない。貴島も明日の夜ならなんとかなると言ってるから。』
「かしこまりました。すぐに先方に連絡してみます。」
『頼む。』
圭吾の言葉に1つ頷くと、七瀬はスマホを切り、今度は愛奈に固定電話を借りる。話が長引き、万が一にも途中でスマホの電池が切れてしまうような無様なことを避ける為だが、平身低頭でスケジュ-ル変更を願い出る七瀬に対して、相手は驚くくらいあっさりとOKを出した。拍子抜けしながらも、丁重に礼を言って電話を切った七瀬は
「それでは、明日の夜でよろしくお願いします。場所は私が抑えますので、副社長には技術部の責任者のお呼び出しをお願いします。こちらも氷室にすぐに動いてもらいます。」
と愛奈に告げる。
「わかった、じゃ藤堂さん、よろしくね。」
「かしこまりました。」
一礼して退出しようとする七瀬を
「あっ、そうだ。」
と愛奈は呼び止めた。
「お気持ちはわかりますが、IT企業といっても、当たり前ですが、働いているのはあくまで人間です。会社に対する思いや仕事に対するこだわりといった人間としての感情を無視して、物事は進んでは行かないと思います。」
訴えるような七瀬の言葉に
「そっか、営業マンらしい視点だね。」
答えて、愛奈はふっと笑みをこぼす。
「いえ、私も少し出過ぎたことを・・・。」
「そんなことないよ。さすが、先輩のバディだね。」
「副社長・・・。」
「私の方は、いつでもスケジュ-ル調整するよ。出来たら明日か明後日には時間を作ろう。菜穂、いい?」
「はい。」
「かしこまりました。私もすぐに、氷室と相談いたします。」
「よろしく。」
自分の言葉に愛奈が頷いたのを見て、七瀬はこの場から圭吾に連絡を入れた。もちろん、緊急を要する案件と判断したからだ。既に帰社して、執務室に居た圭吾がツ-コールで電話に出ると、七瀬は状況を報告する。
『話はわかったが、明日明後日はスケジュ-ル的に厳しくないか?』
圭吾の答えに
「しかし、このことを先延ばしすることは絶対に得策ではないと思います。」
七瀬は声を励ます。
『ちょっと貴島に替わってくれないか?』
圭吾の言葉に、七瀬はスマホを愛奈に手渡す。一瞬、浮かべた笑みをすぐに引っ込めて、愛奈はスマホを受け取ると
「お電話、替わりました。」
と声を上げる。それから2人は少しやり取りしていたが、やがて愛奈がスマホに戻して来た。七瀬がそれを耳に当てると
『七瀬、明日の夜の会食を変更するしかない。貴島も明日の夜ならなんとかなると言ってるから。』
「かしこまりました。すぐに先方に連絡してみます。」
『頼む。』
圭吾の言葉に1つ頷くと、七瀬はスマホを切り、今度は愛奈に固定電話を借りる。話が長引き、万が一にも途中でスマホの電池が切れてしまうような無様なことを避ける為だが、平身低頭でスケジュ-ル変更を願い出る七瀬に対して、相手は驚くくらいあっさりとOKを出した。拍子抜けしながらも、丁重に礼を言って電話を切った七瀬は
「それでは、明日の夜でよろしくお願いします。場所は私が抑えますので、副社長には技術部の責任者のお呼び出しをお願いします。こちらも氷室にすぐに動いてもらいます。」
と愛奈に告げる。
「わかった、じゃ藤堂さん、よろしくね。」
「かしこまりました。」
一礼して退出しようとする七瀬を
「あっ、そうだ。」
と愛奈は呼び止めた。


