「総会も無事終わったし、次はいよいよお前たちの結婚式だな。」
「俺たちの式は、株主総会と同列の扱いか。名誉なことだ。」
「俺たち親子に誠実に仕えてくれた城之内さんの晴れ舞台だ。社を挙げて、お祝いしないと。」
「なんだよ。現役社員の俺じゃなくて、理子の方がメインかよ。」
「当たり前だ、お前と城之内さんじゃ、貢献度が違う。」
向かい合ってソファに座り、軽口を叩き合っている2人の前に七瀬がお茶を置くと
「すみません。」
澤崎は恐縮したように、頭を下げる。そのお茶をひと口すすったあと
「更に月末には、もう1つ重要なイベントが待ってるからな。」
氷室が言い出す。
「へぇ、何だよ?」
「我がバディ、藤堂七瀬の26回目のバースディだ。」
「えっ、私の・・・ですか?」
思わぬ専務の言葉に、驚き戸惑う七瀬。
「よくご存じでしたね?」
「当たり前だ、親愛なる秘書の誕生日くらい、把握してないでどうする?俺は城之内さんのバースディだって、ちゃんと祝ってあげてたんだ。」
得意そうに言う氷室に
「ああ。彼氏の俺を差し置いて、理子にプレゼント贈ったりやディナ-に連れてってたもんな。なに考えてるんだと思ってたよ。」
澤崎は文句を言うが
「澤崎、間違えるなよ。俺はお前たちが付き合う前から、そうしてたんだ。決して下心があったからじゃない。だから、城之内さんが秘書を辞めた以上、もうそれもおしまいにする。当たり前のことだ。」
氷室は涼しい顔だ。
こうしてすっかりリラックスムードの氷室だったが、胸ポケットのスマホが鳴り出し、それを手に取ると
「親父だ。さっきまで会ってたのに、その上社内なのにスマホに掛けて来るなんて・・・。」
訝し気な表情で電話に出ると、なにやら話していたが
「そ、そうだった。わかった、すぐに向かいます。」
慌てたような声を出して、電話を切った。
「どうかなさいましたか?」
心配そうに尋ねる七瀬に
「すまん七瀬、今日はこれで失礼する。実は俺の副社長就任のお祝いということで、婆ちゃんとディナ-することになってたんだ。今朝、急に決まったんで、すっかり忘れてた。ということでお先に、七瀬ももう上がってくれ。澤崎もまたな、城之内さんによろしく。」
と言い残すと
「お疲れ様でした。」
という七瀬の見送りの言葉を背に、大慌てで執務室を出て行った。
「俺たちの式は、株主総会と同列の扱いか。名誉なことだ。」
「俺たち親子に誠実に仕えてくれた城之内さんの晴れ舞台だ。社を挙げて、お祝いしないと。」
「なんだよ。現役社員の俺じゃなくて、理子の方がメインかよ。」
「当たり前だ、お前と城之内さんじゃ、貢献度が違う。」
向かい合ってソファに座り、軽口を叩き合っている2人の前に七瀬がお茶を置くと
「すみません。」
澤崎は恐縮したように、頭を下げる。そのお茶をひと口すすったあと
「更に月末には、もう1つ重要なイベントが待ってるからな。」
氷室が言い出す。
「へぇ、何だよ?」
「我がバディ、藤堂七瀬の26回目のバースディだ。」
「えっ、私の・・・ですか?」
思わぬ専務の言葉に、驚き戸惑う七瀬。
「よくご存じでしたね?」
「当たり前だ、親愛なる秘書の誕生日くらい、把握してないでどうする?俺は城之内さんのバースディだって、ちゃんと祝ってあげてたんだ。」
得意そうに言う氷室に
「ああ。彼氏の俺を差し置いて、理子にプレゼント贈ったりやディナ-に連れてってたもんな。なに考えてるんだと思ってたよ。」
澤崎は文句を言うが
「澤崎、間違えるなよ。俺はお前たちが付き合う前から、そうしてたんだ。決して下心があったからじゃない。だから、城之内さんが秘書を辞めた以上、もうそれもおしまいにする。当たり前のことだ。」
氷室は涼しい顔だ。
こうしてすっかりリラックスムードの氷室だったが、胸ポケットのスマホが鳴り出し、それを手に取ると
「親父だ。さっきまで会ってたのに、その上社内なのにスマホに掛けて来るなんて・・・。」
訝し気な表情で電話に出ると、なにやら話していたが
「そ、そうだった。わかった、すぐに向かいます。」
慌てたような声を出して、電話を切った。
「どうかなさいましたか?」
心配そうに尋ねる七瀬に
「すまん七瀬、今日はこれで失礼する。実は俺の副社長就任のお祝いということで、婆ちゃんとディナ-することになってたんだ。今朝、急に決まったんで、すっかり忘れてた。ということでお先に、七瀬ももう上がってくれ。澤崎もまたな、城之内さんによろしく。」
と言い残すと
「お疲れ様でした。」
という七瀬の見送りの言葉を背に、大慌てで執務室を出て行った。


