もう一度、君の笑顔を。




中学3年の夏、付き合って1年と半年が経った頃。


そろそろ高校の進路を考える時期にもなってきた。

彪雅との付き合いは相変わらずで、私は彪雅と沙羅以外の人とは話さないというレッテルができあがり、見事に話しかけられることもほとんどなくなった。




「俺はこの地域から出たくないから、S高校いく。翠は?」


夏休み前の放課後、彪雅と帰り道を歩きながら進路の話をしていた。

この地域は2つの高校があって、ほとんどの生徒がS高とT高のどちらかを受験する。



「うーん……まだあんまり決めてなくて。」


「じゃあS高にしてよ。高校も一緒がいいんだけど。」


「あっ……うん。お父さんたちに相談してみる。」



あんまり乗り気じゃないけど、彪雅が言うなら仕方ないよね…。