もう一度、君の笑顔を。





「で、でも…別に付き合ってるわけでもないですし…」


「それでも、紫月様は神谷様を大事に思っていると思いますよ。」


大事に思ってる……か。

実際に紫月がそう思ってて、私はどう思ってるかとは、はっきり言葉にできない。

ましてや私はなにも持ってないし、なにもあげられない。

なんのリターンがあって、私と会ってくれてるんだろうか。



「長々と身の上話を…すみません。もうすぐ到着いたしますので。」



「あ、いえ。ありがとうございます。」


会話を終える頃にはもうビルの駐車場に入っていた。


前回と同じ場所にゆっくりと停まり、ドアを開けて降りようとしたとき。


「あ…あの、送っていただきありがとうございました。」