「仕事?…なの?」
「あーまあ仕事かな。だーるいやつ。」
「そっか…。あんまよくわかんないけど、頑張ってね。」
「嬉しいこと言ってくれるじゃん。翠に頑張ってって言われるならいくらでも頑張れそー。」
「すごい単純……。」
そんなこと言ってもらえる私も嬉しい、でも素直に喜べない私もいて……
どうしても強がった仮面を被った自分が出てきてしまう。
そんなことを考えてるうちにエレベーターが61階に止まって、暁良さんが降りてきた。
「はぁ……、わざわざここまで来たのかよ?」
「紫月の準備が長すぎんだよ。」
「せっかく翠といるんだから、ここまで来ることないじゃん。」
2人のやりとりを聞いていたら、暁良さんの目線が私の方へ向いた。
なんだろう…冷たいけど、紫月の冷たい目とは違う目。
一瞬目が合って感じた恐怖から、すぐに目を逸らして下を向いた。
用があるのは紫月だし、私じゃない。邪魔なのは私、それは分かってる。
