もう一度、君の笑顔を。






こんな扱いされたことなかったから、なんだか照れる…。

好きなわけでもないのに、紫月といるとドキドキさせられっぱなしだよ…。


帰る準備といっても何も持ってきてないから、紫月の準備が終わるのをソファで待っていた。


「翠。」


「ん?」


後ろから声をかけられて振り返ると、スーツ姿の紫月が立っていて、カードを渡してきた。

制服姿とは雰囲気が違いすぎて、大人なオーラをまとった紫月に見惚れてしまった。



「っえ…。」


「ここのセキュリティ……って、翠?」


「……なんか、スーツ…似合ってるね。」


「ははっ。可愛いね翠。翠が気に入ってくれたならいつでも着るよ。」


そういって笑った紫月は、私の頭を撫でた。

笑った紫月は、私が今まで見てきた紫月の表情で、1番かっこいいと思った。