もう一度、君の笑顔を。








「ね、ねえ。どこいくの?」


「ひーみーつ。」



紫月は何を聞いても何も教えてくれないから、黙ってついていくしかなかった。

学校の敷地を出ると、まるで芸能人が乗るようなスモークフィルムの車が横付けされていて、それに乗るように促され


車に乗って移動してる間、私たちに会話はなかった。

怖かったわけじゃないけど、屋上にいた時と同じような、静かな空気が流れていた。



「紫月様、到着いたしました。」


10分ほどで運転手さんの声が聞こえて、紫月に続いて車を降りた。


降りたところは地下駐車場で、【関係者以外立ち入り禁止】とかいてある扉に入っていった。

カードキーを使って通路を進んでいくと一台のエレベーターの前に止まった。


「…ここどこなの?」


「もうすぐ分かるよ。」


エレベーターに乗ると、1から60までのボタンがあった。

要するに、最上階は60階……。

エレベーター内でもカードをピピっとかざしただけで、階数ボタンを押さなかった。