「冬馬様と暁良様だって!2人一緒なんて珍しすぎるよ!」
2人がいると分かれば目を輝かせる明那。
私のことなど気にしないで行ってきなさい、と心の底から湧き出る母性。
この笑顔を守ってほしいから、本当に心優しい良い人と付き合ってほしいなと思う。
「明那、見に行ってくれば?」
「うん!…って、あれ?うちのクラスに用があるみたい…」
明那の視線の先には、こちらに向かってズカズカと歩いてくる2人。
学校一の明那の可愛さがやっとわかったんだな。
私は空気と化そう。
気づいてないふりをして次の授業の教科書を出しているところだった。
「…神谷翠、だよな?」
「…え。」
わ、わたし?
びっくりしすぎて見上げた先には、毛先を遊ばせた茶髪にニコニコ私を見つめてくる人と、黒縁メガネに無表情につりあがった目つきで見下す人。
