もう一度、君の笑顔を。





「べ、別に世話になったほどじゃないから。ちょっとからかわれたのを怒っただけで……。」


そう説明をした私に、紫月は冷たい目を向けることはなかったけど、すぐに暁良さんにその目を向けた。


「親睦を深めたいのもたしかにあるけど、翠がいないところでこれを言うのは悪い気がしたから、」


「やめて暁良さん。……言わないで。」


そう言った瞬間、紫月は暁良さんの方を向いたまま私の手を握ってきた。

そんなことされたら、何も言えなくなるってば……。



「で、なに。」


「……翠が、3組の女たちに殴られたんだ。俺と仁が気づいてすぐに対処したけど、翠が俺らを口止めしたから、今まで黙ってた。」


「は?」



「悪い……翠。これは紫月には伝えなきゃいけないことだ。」



暁良さんは自分の責務を全うしただけだ。