「なっ、それは本日の調査とは関係ないことではないのですか!?」
「質問に答えてくれ。ああ、カールセン伯爵からでもいいぞ。君は領地でいったいなにをやっているのだ? 収益が落ちているのに、なにも手を打っていないのか? そもそも収益が落ちた原因を理解しているか?」
「収益が落ちた原因は、魔物の討伐数や鉱山での魔石の採掘量が落ちたからです」
「だから、なぜその討伐数や採掘量が落ちたのだ?」
「それは……」
マクシス様は黙り込んでしまった。こんなところで沈黙してもなんの解決にもならないのに、まったく頼りにならない。普段は偉そうにしているのだから、こういう時くらい役に立ってほしい。
「ラティシアはわかるか?」
「おそらくですが、カールセン伯爵家の治癒魔法の使い手がいなくなり、冒険者たちや鉱夫たちが安全を最優先したため、討伐数と採掘量の減少につながったのでしょう。それと本当に申し訳ないのですが、以前は山にバハムートが住み着いていて魔物を牽制してました。それが私についてきて山から離れたため、魔物の活動が活発になったのも原因だと思われます」
「なるほど、幻獣バハムート——今は神竜となったが、この存在も大きいだろう。ましてやカールセン家の治癒魔法は特別だからな」
なんですって? あのドラゴンが幻獣!? じゃあ、あの時みんなが話していたのは事実だったの!? しかも治癒魔法が特別ってどういうこと!? わたしは聞いてないわ!!



