ある日、星のお母さんが家に来た。星の遺品整理をして欲しいそうだ。
「星も、親友の奏ちゃんにやってもらった方がきっと嬉しいから、」
と星の部屋に連れていかれた。本当は行きたくなかった。星を思い出して、どうしようもないくらい悲しくなるから、
思い出に浸りながら整理していると、机の引き出しの中から一つのアルバムが出てきた。
淡い水色の分厚いアルバムが。表紙には、
「Hikari&Kanade、、?」
思わず声に出していた。中身を見ていると、小さい頃の私と星が写っていた。パラパラ見ていると、ある1枚の写真を見つけた。
「なんだろ、これ、」
水色とピンクのイルカの二つのキーホルダーの写真があった。その隣の写真は水色のイルカのキーホルダーを持って嬉しそうに笑っている私が写っていた。
「これって」
私が小学2年生の時のずっとずっと楽しみにしていた遠足の日に風邪をひいて、寝込んでて、次の日にお土産にこのイルカのキーホルダーを星が持ってきて、
「写真撮ってたなんて、、」

