水と油の私達

「そんなこと、わかってるわよ」

「わかってねえよ」

「わかってる!!!」



そう叫んで急いで口を塞いだ。

これはよくない、やらかした。

幸い、人はほとんどいなかったため、周りから変に見られることはなかった。



「はあ…紅も銀狼も、本来そんな簡単なとこじゃねえんだよ。それこそ、片方の姫やめて、1年2年でもう片方の姫になるなんて、前代未聞だ」



そんなこと、わかっている。

2つの勢力は、あまりにも強大すぎる。

まだ周りにちゃんと言えないのも、傘下の族に対して公表できないのも…

私がマナという情報が漏れるからだけではない。

だからこそ、私は私の立場を理解し、慎重にいかなくてはいけない。