水と油の私達

「だよね?由乃ちゃん?」



違うとは言わせない。

まるで顔がそう物語っていた。

私はなにも言えずに黙り込む。



「…はあ、りつ」

「んー?」

「やめろ」



男の子の低めの声に私はビクッと震えるが、りつくんはふわふわと笑っている。



「りつがごめん」

「だ、大丈夫です!」

「ありがとう、おれ稲中零(れい)。ゼロって呼んで」

「はい。私、青原由乃です」



そう言うと首を傾げるゼロくん。

ん?

どうしたんだろうか。



「君の名前、どっかで…」



そう言いかけてとまるゼロくん。

気まずそうに目を逸らされる。

私はなんとなくわかってしまった。




「あー、銀狼の、元姫です…嫌ですよねっ!裏切り者が自分のチームにいるだなんて…」

「もう、いいよ」

「え?」



ゼロくんの言葉に顔を上げた。