お坊っちゃん。
言われてみれば、確かにその片鱗はあったかも。
自販機の使い方が分からなかったり、カニが好きとか、ファミレス楽しみとか……。
「あたしが何度樹海の入り口彷徨いたと思ってんのよ!!」
「勝手に死ぬ想像されても」
「心配してたのよみんな!!」
「マネージャーさん、声大きい」
初めて喋ったドラムの人の言葉に、マネージャーさんとヤマダさんが黙る。
店内のお客さんたちも店員さんたちもこちらを注目していた。何なら「ツバキって言った……? シリウスっぽくない?」と通路挟んで向こう側のテーブルから声が聞こえる。



