「入りますか?」 「いや、別に」 「私は本屋にいるので」 「誘ったなら一緒に来てよ」 ええ、と若干引いていると問答無用で腕を絡まれた。 入り口に、最近売り出しているらしい女性アイドルの大きなポップが目に入る。 メンバーカラーが決まっているみたいで、それぞれの色の衣装を着ている。設置された小型テレビに踊って歌う様子が映っていた。 「この人たちに会ったことある」 「へえ、さすが都会」 腕を絡めたまま隣でポップを見るヤマダさんが苦笑する。 「寧子ちゃんの興味のなさが分かるようになってきた」