「どうもありがとうございます。おすすめは何ですか?」
「一番人気は味玉ネギトッピングですかねー」
「……どこ?」

目を細めて、食券機のボタンの前に彷徨く指。食券機の裏から「これです」とボタンを押した。

「すごい、ノールック」

おお、と拍手まで送られてなんだか気恥ずかしくなる。厨房へメニューを伝えて、席へと案内した。

休日のおやつ時。混み合いは少しおさまり、丁度店の前を掃こうとしていた。

お水を出して、お箸や調味料の場所をざっと説明する。

「あの、近くに神社ってあります?」

尋ねられた、と同時に厨房からラーメンが出る。