よし、じゃあ行こうと再度新幹線の券売機に並び、先程より一本後の券を取った。

「じゃあ来月のスケジュール送るから、空いてる日教えて」
「来月遊ぶんですか」
「俺、また島行きたいし。クルーズも乗ってないし」

地元のカモメと海を旅できると称されたクルーズのことらしい。あれに乗るのは本当に観光客のみだ。

「ラーメンも食べたいし、神社にも行かないと」
「ご利益あったんですね」
「ん、寧子ちゃんと仲良くなれますようにって」

それを聞いて可笑しく思う。私はあの時、赤の他人だったツバキさんの旅が短く終わるように願っていた。