小鳥たちの庭園

「それはノーコメントだな」

 凜太郎はさわやかな笑顔を向けた。なんてひどい奴だ。こちらを一切見ず、いい笑顔で食事を続ける凛太郎に対してため息をついた。

「みんな仲いいんだね。どういう集まりなの?」

 ふと疑問に思ったのか梨帆が微かに首をかしげた。学校もバラバラ、学年もまちまちとなれば不思議に思うのも当然だろう。

「うーん、りほりほにここを紹介した竜久いるでしょ? ここってたっちゃんの私有地でさ。縁あって私がここに住むようになったんだけどここってでかいじゃん? 一人で住むにはさみしいなってなったからじゃあシェアハウスにしようってなって集まった人たち。簡単に言えばだけどね」

「そうなんだ、じゃあみんな竜久さんの紹介でここにいるんだね」

「みんなってわけでもないけどねー。俺なんかはリンの紹介だし」

 そう言う千颯はこの中では一番新しく来たほうで、半年ちょっと前ほどに来た。
 という具合にここの住人は割とテキトーな感じで増えているため、梨帆が来ること自体もあまり珍しいことではない。

「そうなんだ」

 納得した様子で頷いている梨帆に「そうなんだよー」と返す。見てるだけで癒されるってすごいな。かわいすぎるわ。

 そのあともみんなでいろいろ話して、歓迎会は終了した。

「今日は楽しかった。ありがとう」

と優しく笑った梨帆に悩殺されながら片づけをして部屋に戻った。

***


「茉子、あんたこの子襲っちゃだめよ?」

月曜日のお昼休み。
食堂。